珪藻土でカビを止めるのは難しい
珪藻土でカビを止めるのは難しい。
珪藻土を利用したお客様から呼ばれて下見するたびに思います。
珪藻土は、調湿効果があると言われています。
ですが、珪藻土メーカーさんの思っている以上に気密性の
高いマンションなどでは湿気が多く、カビを止めるはずが
逆に珪藻土にカビが発生し、息も絶え絶えのカビ臭い住まい
になることがあります。
珪藻土を使ってはいけない!と書くつもりはありません。
現実的に珪藻土でカビは止められないのです。
防カビ工事専門業者である私が伺う場所にについてはそう
言い切れます。
問題は、良質の珪藻土であればあるほどカビ易い。
良質の珪藻土は、混ぜ物(バインダーと言います)の比率が
低ければ低いほど良質の珪藻土であり、調湿効果が高く
なります。(例: バインダー30% 珪藻土70%)
※良質の珪藻土は、爪を立てると爪跡が残ります。
スポンジのような肌触りがします。
混ぜ物の比率が高いと、固い珪藻土仕上げになり
触った感じが、コンクリートのような印象を持つ
ことすらあります。
ところが、調湿効果が高い=保湿効果の高い建材
になり、結果としてカビが大量発生することが良くある
のです。
珪藻土を採用することに反対はしません。
ですが、カビを止め続けるという間違った考えは一度
リセットして頂いたほうが良いと思います。
※何事も絶対はありません。
珪藻土を利用するには下記のような点に注意下さい。
・通気性の良い部屋(集合住宅に珪藻土は不向きかも知れない)
・立地環境を考える
(海が近い、元々湿地帯、標高の高い土地、すり鉢状の底の土地)
・半地下や地下には利用しない
・結露する窓や外壁側には利用しない
・コンクリート下地に直接塗らない
・クロス壁紙の上から塗ってはいけない
・カビを隠す意味でカビの上から珪藻土を塗ってはいけない
・塗り厚や珪藻土の質を考える
・珪藻土にカビが発生した時の対応方法をおかしいと感じたら
採用することを再考下さい。
特に結露は、皆さんが思っている以上に集合住宅は発生します。
珪藻土にカビが発生したらどう対応するのか?も重要です。
珪藻土メーカーさんはその解決方法が無いように見受けられます。
珪藻土自体は悪くないと思いますが、使う場所・使用する珪藻土
利用する建物の構造上の問題・立地環境・カビ発生後の対応方法
を良く考えてご採用下さい。
珪藻土にカビが発生すると厄介な上に、珪藻土
の防カビ工事に費用がかかることになります。
珪藻土にカビ発生するのが半年後か数年後か分かりませんが
そのことだけはお忘れなく。
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