消毒用エタノールは何故カビに効かないのか(追記あり)
消毒用エタノールはカビに効果が期待
出来ません。
皆さんはカビを発見したら消毒用エタ
ノールや高濃度アルコールを使用する
でしょうが、大きな期待はいけません。
その理由は、エタノール製品の場合
濃度が高すぎても効果無いし低すぎて
も効果が無いのです。
細胞膜を破壊するために浸透性が高く
なる一定の濃度70w/w%がと言われて
います。
一般のエタノールでも76.9~81.4vol%
を含有していますが、カビを相手にする
時は濃度が少し高い状況です。
エタノールなどは、細胞膜を破壊するに
は無理があると言えます。
さらに、カビ(真菌)について言えば
長時間の接触が必要になります。
by 文科省 カビ対策マニュアル基礎編
言わば、タッパーのような容器に消毒用
エタノールを入れてカビが発生した建材
を浸し続け、蓋を閉めっぱなしにしない
と効果が無い!という事実があります。
つまりはこういうこと。
➊エタノールの濃度とカビ(真菌)細胞
膜の濃度をほぼ同じにしないとエタノー
ルが細胞膜を浸透して破壊出来ない。
❷エタノールを長時間カビが発生した建
材に接触し続けないと効果が無い。
❸エタノールは揮発性物質ですので蒸発
させないために蓋を閉めっぱなしにしな
いといけない。
ということ。
タッパーの中に入れた建材は48時間近く
浸しておかないといけない上に蓋を閉め
る必要があります。(揮発させないため)
とても現実的はありません。
そもそも注射する時に脱脂綿で注射箇所
を消毒しますが、スッーーーとする時間
はどれほどでしょうか?
ほんの5秒程度だと思いますが、これが
効いている時間なのです。
しかも蒸発させないように蓋を締めるな
どあり得ません。
このように梅雨時になると家庭のカビ対
策などと称して消毒用エタノールや高濃
度アルコールがカビ(真菌)に効果があ
るとTVやネットで垂れ流されていますが
実際は嘘ですので、いつまでも堂々巡り
することになります。
<追記>
消毒用エタノールや高濃度アルコールで
はカビ色素を除去することが出来ません
ので特に黒カビ系に対して使用するのは
止めましょう。白カビ系の場合再発力が
強いので頻繁に拭き取ることになります。
また、カビを拭き取ると繁殖範囲が広が
るのでカビを拭き取ることを止めましょ
う。
お部屋のカビが心配な時は専門業者の
防カビ工事をぜひご検討ください。
埼玉・東京に対応しています。
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